【厳選】施工管理がつらい5つの理由|10年の経験から得た対策も紹介

この記事で解決できる悩み
  • 施工管理がつらいと言われる理由を知りたい
  • 他の施工管理者の経験したつらい理由を参考にしたい
  • 施工管理がつらいと感じた時の対策ってなんだろう…

結論、施工管理がつらいと感じる主因は長時間労働と家族時間の不足です。10年務めた筆者も1ヶ月休職した経験があり、最終的に発注者側へ転職して負担を解消しました。

2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制(原則 月45時間・年360時間)が適用され、改善は徐々に進んでいます。ただし現場の負担はなお重く、メンタルと働き方を守る視点は依然として欠かせません。

本記事では、つらいと感じた5つの理由・乗り越え方・転職判断の軸を、10年の実体験ベースで解説します。

目次

施工管理がつらいと感じる5つの理由

施工管理がつらいと感じる5つの理由

5つの理由はいずれも、長時間労働と家族時間の不足という共通の根に直結しています。順に解説します。

10年現場に立った中で、繰り返し心が折れた瞬間を本気でつらかった5つに絞りました。

つらい理由#1
残業が当たり前の毎日

施工管理でつらいと感じた理由の1つ目は、残業が当たり前の毎日です。

一番の理由は、1人ひとりが抱える業務量のキャパオーバー。施工管理は「原価・品質・工程・安全」の4大管理を1人で背負う仕事で、業務範囲が広く絶対量も多いのが特徴です。

施工管理の4大管理(原価・品質・工程・安全)の一例

4大管理の一例ですが、これだけでも1人で回すのは相当な負荷です。湧き出てくる業務をさばききれず、帰りたくても帰れない環境が残業常態化の原因になっています。

2024年4月から建設業にも残業の上限規制が適用され、原則は「月45時間・年360時間」、特別条項でも「年720時間/単月100時間未満/複数月平均80時間以内」が上限です。

制度面の改善は始まったものの、現場一線の負担はなお重い水準が続いています。

施工管理の平均残業時間

実際、施工管理はどのくらい残業をしているのか、全職種との比較をしました。

つらい理由#2
休日も仕事で休みが取れない

施工管理でつらいと感じた理由2つ目は、休日も仕事で休みが取れないこと。

出典:建設業を巡る現状と課題

建設業における平均的な休日の取得状況を見ると、他産業では当たり前となっている週休2日も、未だに取れていません。

発注者が定める工期は短く、工事を終わらせることは絶対で、土日祝も仕事をしないと終わらない工期が原因です。

取れない家族時間、溜まるストレスと疲労と、デメリットばかりで休日の確保ができないのはつらい原因の1つです。

つらい理由#3
残業しないと安定しない給料

施工管理でつらいと感じた理由3つ目は、残業しないと安定しない給料です。

施工管理は給料が高いと言われますが、その実態は残業代に比例して上がっているだけのケースが少なくありません。

平均年収
施工管理でつらいと感じた理由③:残業しないと安定しない給料

給与所得者全体と施工管理の年収を比べると、約165万円の差があります。ただしこの差は残業代込みの数字で、定時帰りを続けるとほぼ平均並みまで落ちる可能性があります。

  • 残業10時間未満・・・手取り12万円程度
  • 残業50時間超え・・・手取り20万円程度

筆者の実際の給与でも残業の有無で8万円の差があり、残業ゼロでは家族3人を養うのが厳しい水準でした。残業を前提にした手取りに依存する構造は、心身に余裕がなくなる典型的なつらさにつながります。

共働きだったのが不幸中の幸いで、家計の崩壊を防げました。

つらい理由#4
出張や異動の頻度が多すぎる

施工管理でつらいと感じた理由4つ目は、出張や異動の頻度が多すぎること。

遠方の現場も多く、工事の期間も数カ月あるため帰宅できるのは休日のみです。

  • 北海道へ出張(4カ月)
  • 千葉へ出張(3カ月)
  • 一度拠点事務所へ(1週間)
  • 山口へ出張(4カ月)

これは同僚の実際の動きですが、1年間の内拠点の事務所に戻ってきたのは、たった1週間だけ。

筆者も出張の頻度がかなり多く、その度に家にいないことが当たり前になり、家族との時間が取れないのはつらい部分でした。

つらい理由#5
子どもを見る瞬間は寝顔ばかり

施工管理でつらいと感じた理由5つ目は、子どもを見る瞬間は寝顔ばかりだったことです。

残業が当たり前の毎日が原因で、帰宅したときには子どもは夢の中。寝顔に癒される一方で、遊んだり会話したりする時間は取れず、朝は早出のため顔を合わせる機会も限られていました。

家族との時間と子どもの成長過程に立ち会えないのは、施工管理に務める中でとくにつらい部分でした。家族時間を犠牲にして働いた事実は、転職した今でも悔いとして残っています。

施工管理でつらいと感じた理由のまとめ

5つの理由はすべて、長時間労働と家族時間の不足という共通の根に直結しています。放置すれば人間関係のストレスや疲労の蓄積、将来への不安が雪だるま式に膨らんでいきます。

ただし、いきなり「辞める/続ける」の二択に飛びつく必要はありません。判断は次の3つの軸で順に検討するのが現実的です。

続ける/変えるの判断軸
  • 体調・メンタルの状態
    休職や通院が必要なほど消耗していれば、まず休息と環境調整を優先する
  • 家庭・生活との両立可否
    家族時間が長期で取れない、出張で不在が続くなどは、配偶者や子どもとの関係に直結する
  • 会社/業界の改善見込み
    2024年4月の上限規制で全社的な改善は進みつつあるが、自社の動きが鈍ければ自分から動く判断も必要

この3軸で見て「やはり今の環境では難しい」と判断したなら、メンタルが折れる前に転職を含めた選択肢を検討する価値があります。

施工管理のつらさを乗り越えた3つの対策

施工管理のつらさを乗り越えた3つの対策

つらいと感じても、すぐ転職に踏み切れない事情はある一方、施工管理を続けたい気持ちもあるものです。10年の経験から、環境を変える前にやれることを3つに絞って紹介します。

対策#1
自分のメンタル面をしっかり守ること

自分のメンタル面を守ることは、長期的に良好な状態で働くためには必要です。

施工管理の仕事は高い責任とプレッシャーを伴う為、メンタル面の健康的な維持は施工管理を続ける上でカギとなります。

  • 定期的なセルフケア
  • プロのカウンセリング
  • 自分の趣味に没頭する
  • リフレッシュ休暇を取得
  • 同僚とのコミュニケーション

など、さまざまなメンタル面を守る行動が挙げられます。

メンタル面を維持・向上させる取り組みを日常に取り組み、仕事のON/OFFモードを自分の中で確立させることが大切です。

対策#2
仕事の効率化とタイムマネジメントのコツ

タイムマネジメントを効果的に行うことで、業務の効率化が図れます。

残業時間を減らし、自分や家族、友人、彼氏彼女との時間を1時間でも多くとるためには、自分の中での最大限の時間効率化を目指すことです。

  • Todoリストを作成し活用
  • 業務の優先順位を設定する
  • 時間管理をしっかり行い無駄を省く
  • 定期的な休憩も挟みリフレッシュする

タイムマネジメントのスキルを習得すると、膨大な業務を効率的にこなせて質も上がるので、自分の時間確保にも直結します。

対策#3
コミュニケーションのスキルアップ

コミュニケーションスキルは、職場の人間関係や業務の進行において不可欠です。

施工管理の仕事は、たくさんの人との協力が求められるので、円滑なコミュニケーションを取る必要があります。

  • 職人との仲を深め自分の居場所を増やす
  • 仕事以外の話も積極的に行い関係性を深める
  • 仕事を上手く回すと信頼と共に会話が増える

大切なのはどんな話題でも、話す機会自体を無駄にしない姿勢です。つらい環境を乗り越える際に効くのは「自分で居場所を作り上げる」スタンスで、そのために対話の量を確保するのが第一歩になります。

転職を考える前に知っておきたい施工管理の魅力

転職を考える前に知っておきたい施工管理の魅力

ここまでつらい理由と対策を紹介しましたが、施工管理にはこの仕事ならではの魅力もあります。転職を決断する前に、続けるメリット側も棚卸ししておくと、判断がブレません。

魅力#1
成果が目に見える喜び

施工管理の仕事は、成果が形として目に見える点が魅力です。建築物やインフラ(生活の基盤となる施設)が完成すれば、自分の手がけたプロジェクトの実現を直接実感できます。

つらい数カ月の現場を耐えた先に待つゴールは、他の仕事では味わえない達成感です。直接的な成果を実感できるのは、施工管理の大きな魅力のひとつといえます。

魅力#2
マネジメント能力が磨ける

施工管理は、その名のとおり管理を行う仕事で、マネジメント能力が体系的に磨けるのが魅力です。残業が当たり前の毎日でも触れたとおり、原価・品質・工程・安全の4大管理を常に動かす立場だからです。

「人」「お金」「情報」「環境」を同時並行で管理する経験は、職種を変えてもそのまま使える汎用スキルになります。マネジメント能力を実地で磨ける点も、施工管理ならではの強みです。

魅力#3
現場の職人と良い関係を築いたとき

工事を実際に進めるのは職人で、その全体を管理するのが施工管理の役割です。信頼した現場監督でなければ職人は話を聞いてくれないため、関係構築には時間がかかります。

その分、信頼とともに頼られるようになると、仕事のやりやすさは一気に変わります。苦労して関係を築いたあとの現場の動きやすさは、施工管理ならではの手応えといえます。

施工管理のキャリアパスと転職を考える時のポイント

施工管理のキャリアパスと転職を考える時のポイント

キャリア#1
転職を考えるタイミングとその判断基準

転職のタイミングは個人の目標や生活状況に応じて異なりますが、自身の価値観や目指す方向性を考慮することが重要です。

長期的なキャリアを見ること、現在の職場環境、自身の成長の度合いなど、多角的な視点から判断する必要があります。

  • 業界全体の動向
  • 今後の会社の方向性
  • スキルセットのマッチング率
  • ワークライフバランスの調整 など

転職の判断は1軸だけで決めず、総合的な視点で行うと後悔のない選択につながります。筆者の場合は「自社の労働環境がさらにつらくなる」と読み、転職を決断しました。

キャリア#2
施工管理に求められるスキルセット

施工管理者として成功するためには、技術的スキルだけでなく、人間関係やリーダーシップのスキルも必要です。

現場のマネジメントには、技術的な判断だけでなく、チームの協力や顧客との関係構築も必要となるからです。

  • CADの操作
  • 4大管理能力の向上
  • コミュニケーション能力
  • プロジェクトマネジメント能力
  • 頻出するトラブルへの解決能力 など

施工管理は、多岐にわたるスキルセットを習得・駆使することが求められます。

キャリア#3
成功する転職活動のためのステップ

転職を成功させるためには、計画的かつ戦略的なアプローチが必要です。

転職市場は競争が激しく、目的や目標を明確にすることで、有利なポジションを確保できます。

  • 自己分析の実施
  • スキルのブラッシュアップ
  • 転職したい分野の情報収集
  • 適切な転職エージェントの利用

転職活動は、準備と計画にしっかり時間をかけたうえで動くことで、理想的な次のステップに進みやすくなります。最初の一歩を踏み出す勇気と、しっかりした自己分析の両輪が大切です。

よくある質問

よくある質問

Q#1
施工管理の何がきついですか?

正直かなりきついです。労働時間の長さ、人間関係のストレス、業務量の多さなど、さまざまな要因が挙げられます。

詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

Q#2
施工管理が激務と言われる理由は?

施工管理が激務と言われる理由は、過度なストレスからくる健康面への影響、人手不足による個人への負担などが挙げられます。

筆者は激務のあまり、病院送りになった経験もあります。

詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

Q#3
施工管理は意外と楽って本当?

施工管理は全然楽ではありません。どの職種にも言える閑散期のみ楽と思えるだけで、その閑散期も工事が立て続けに予定されていれば、一年中繁忙期ということも当たり前の光景です。

施工管理が楽な仕事だとすれば、私は体調不良による1カ月の休職もしていなかったと思います。

詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

Q#4
施工管理はやめてよかったか?

思い切って辞めて正解でした。家族も居てマイホームも購入し金銭的不安はありましたが、発注者へ転職したことで、給料も2倍になり、基本的に土日も休みで、転職後は体調もすごく良くなりました。

詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

Q#5
施工管理の向き不向きな人の特徴は?

もっとも重要なのは「コミュニケーションを取ることに抵抗があるかないか」だと考えています。施工管理はコミュニケーションが核になる仕事のため、得意な人は向いている、苦手で改善も避ける人は不向き、と整理できます。

これまで現場で見てきた施工管理者を振り返っても、不向きと感じたのは「会話のラリーを増やそうとしない人」がほとんどでした。詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

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