本記事では、施工管理歴10年の私が「施工管理が女性にきつい」と言われる理由や「メリットデメリット」、「向き不向き」についても解説しています。
結論:女性にはきつい世界だし、肝の据わった女性じゃないと厳しいです。
しかし、どうきついのか?私には向いている?向いていない?など、わからないですよね。
これから施工管理の道を選ぶ前に、あるいは既に選んで迷っている方へ、この記事が一助となると幸いです。
管理人:いちはらくん
- 施工管理として10年勤務
- 女性社員の教育経験も有り
- 数多くの女性社員をサポート
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女性施工管理のきつい思う5つの理由
女性施工管理のきついを思う5つの理由は以下の通り。
それぞれ解説していきますね。
体力的な負担
施工管理は体力的な負担が多く、女性にとって厳しい環境です。
施工管理は現場作業が多く、物理的なストレスがかかり、男性よりも体力的に厳しい状況を生みます。
- 重たい機材の移動
- 長時間の立ち仕事
- 繁忙期の連続勤務 など
これらの物理的ストレスが、施工管理は、私にはきつい!と感じることが多いです。
男性でもきつかったので、女性はもっときついと思います…。
職場環境の問題
性別による差別や偏見も、女性が施工管理の現場で感じるストレスの一つです。
一般的に施工管理の仕事は男性が多く、残念ながら差別や偏見が起きてしまいます。
- 工事仲間からの冷たい扱い
- 昇進や評価での不平等な待遇
- やる気があっても仕事を振られない
職場環境の改善をしない限り、なかなかこの問題は解決されず、いつまでも不平等な扱いを受けることもあります。
女性が嫌いとか言う人も中には居て、一緒に仕事する時なんて来た日には、最悪です…。
プライベートの兼ね合い
生理痛や家庭とのバランスも施工管理として働く上で難しい課題です。
現場作業の厳しさと家庭生活のバランスを取るのは、特に女性には厳しいです。
- 家族イベントと仕事が重なってしまう
- 生理痛がひどくても現場に出る必要がある
女性だからと優遇されるケースは少なく、自らきついことや、家庭のことを言いにくい雰囲気があるのも事実です。
ただでさえ言いにくい部分ですからね。そう素直に言えるものではないのがつらい部分です。
キャリアパスの不明確さ
施工管理で働く女性のキャリアパスの不明確さは大きな悩みの一つです。
施工管理においては、女性がトップポジションに就くケースは極稀だからです。
- 昇進の道に限りがある
- 管理職の女性の圧倒的少なさ
- スキルや資格への評価がされにくい
どうしても、男性が優遇される環境であることから、頑張っても無意味と感じてしまい、やる気が削がれるケースもあります。
頑張っていても評価されないなら、そりゃやる気もなくなりますよね。
セクハラ・パワハラが怖い
年齢層も幅広く、男性の多い施工管理では、セクハラやパワハラがつきものです。
数少ない女性が嬉しいのか知りませんが、面白おかしくいじってくる人がいます。
- 男性慣れしていると思われる
- 毎日のように性的発言を受ける
- 言い返してこないからと理不尽に暴言を吐かれる
他社ですが、実際に私が働いている時にも起きていた光景で、特に年齢層の高い男性社員から毎日のように受けたことで、辞めてしまった女性社員への実例です。
他社なので声も掛けれなかったですが、辞めた女性の勇気は素晴らしいと思います。
女性施工管理者に聞いた、きつい部分のリアルな声
当時、共に働いていた女性社員に施工管理について意見を聞いてみました。
3Kが耐えられない
施工管理の3K(きつい・汚い・危険)に耐えられない。
- 体力的なきつさ
- 体が汚れてしまう
- 常に危険と隣り合わせで怖い
など、これらに耐えられず辞めた同期の女性社員も居たようです。
付き物なのはわかっていても、現場によっては3Kが想像よりもひどい場所もあり、正直きつかったそうです。
職場は汚くても自分はキレイに保ちたい。この思いは中々気を遣っていても叶わないのが現実です。
女性いじりがひどい
不本意に女性いじりをされます。
女性がいることが珍しいことから、セクハラが絶えなかったようです。
- 初体験はいつだったか
- スリーサイズについて
- 彼氏とのプライベートの過ごし方
など、実際にあったセクハラ発言の実例を紹介してくれました。
特に現場の職人さんはセクハラはお構いなしにしてきたようです。
口を開けば性的発言をする50代社員が居て、本人は笑って過ごしていましたが、普通は出来ないですよね。
ピリピリした雰囲気に耐えられない
繁忙期は事務所や現場がピリピリしています。
思うように仕事が進まない、単純に忙しすぎる状況が生み出す環境です。
- 理不尽に当たられる
- 聞きたいことが聞けない
- 態度に出ていて恐怖に感じる
など、ピリピリしている分、さまざまな理由から恐怖心を覚えてしまい、結果辞めてしまった人も。
男性と同じ扱いを受けるのは危険を伴う現場である以上、仕方ないかもしれませんが、度がすぎる対応は耐えられなかったようです。
女性が施工管理で働くメリット
見た目への自由度は高い
施工管理の現場では、一般的なオフィスワークよりも見た目に対する制約が少ないです。
作業服や安全靴など、業務に適した服装は求められますが、その他のスタイリングに関しては比較的自由です。
ヘアスタイルやメイク、アクセサリーなど、安全性が確保できる範囲であれば特に指摘されることはありません。
特に女性にとって、見た目に対する自由度が高いのはメリットですよね。
髪色自由、ネイルも化粧もしていても特に言われるケースは少ないです。
絶対に必要な資格がない
施工管理の仕事には、必ずしも特別な資格が必要ではありません。
もちろん、資格があれば有利ですが、経験やスキル、人間力が重視される職種です。
建築施工管理技士や土木施工管理技士などの資格は役立つものの、実務経験がなければその価値は半減することも。
特定の資格がなくてもキャリアを積むことができるのは、この仕事の魅力の一つです。
会社に入ってから資格は徐々に取るので心配いりません。
女性だからこそできるコミュニケーション
女性だからこそできるコミュニケーションがあります。
男性同士だと、どうしても重くピリピリしがちですが、女性が一人いるだけで、現場の環境は大きく変わります。
私の現場で働いていた職人が実際に言っていた声は、元気で気遣いができる女性社員がいるだけで、やる気が出る!と仰っていたこともありました。
女性ならではのコミュニケーションが取れるだけで、華になる女性には、働きやすい環境を得る場合もあります。
一日休みなだけで、あれ?〇〇ちゃんは?と気に掛ける人が多かったです。
女性が施工管理で働くデメリット
反対にデメリットについても紹介します。
正直なところ、女性が施工管理で働くにはデメリットの方が、私は多いと思います。
体力とスタミナの必要性
施工管理の仕事は、体力的にも精神的にもきついです。
現場作業が主体であり、長時間の立ち仕事や重いものを運ぶことも少なくありません。
建設現場での監督作業は、日中は暑い、冬は寒いといった環境下でも頑張らなければいけません。
体力が必要な仕事なので、それに耐えられるスタミナが求められます。
施工管理がきつい理由についてはこちらの記事も参考にしてください。
職場環境と心の健康への影響
施工管理の現場は、ストレスが多い職場環境とも言えます。
- 見積の締め切り
- 徹底した安全管理
- ミスの許されない品質管理
など、多くの要素が重なり合う環境です。
やることの多さから、ストレスに感じ、心の健康に影響を及ぼす可能性があります。
心の健康を維持するためには、ストレス管理が必要になる職場です。
実際に私もストレスが原因で、入院するほど、厳しい労働環境でした。
プライベートの時間確保がしずらい
施工管理の仕事は、プライベートの時間を確保するのが難しいです。
- 業務量が多い
- 突発によるトラブルが潜む
- 工程優先で土日も仕事がある
その他にも、急な天候の変化、機械の故障など、予期せぬ事態に巻き込まれて、自分の時間を確保できなくなります。
女性は若干優遇される面もありますが、それでも自分の時間は一気に無くなると思った方がいいです。
私の場合はほぼ土日も仕事でした。
施工管理が向いている女性の特徴とは
一体、施工管理にはどのような女性が向いているのか?
その特徴についても、解説したいと思います。
強い精神力とストレス耐性
施工管理の仕事に向いている女性は、一般的に強い精神力と高いストレス耐性を持っています。
納期や予算、品質といった多くのプレッシャーに耐えなければならず、それに対処できる精神的な強さが求められます。
予期せぬトラブルが発生したときでも、冷静に対処し、チームをまとめる力が求められます。
精神力とストレス耐性が高い人は、施工管理の厳しい現場でも成功しやすいです。
肝の据わった女性は強い!
臨機応変に対応できる力がある
施工管理の仕事には、臨機応変な対応力が求められます。
工程や状況は常に変わるため、柔軟に状況を読み取り、適切な対応ができる能力が重要です。
- 天候
- 人手不足
- 機械等の故障
など、さまざまな変数がある中で工事を進行させる必要があります。
変化に柔軟に対応できる力がある女性は、施工管理の現場でより成功しやすいです。
何事にも動じないコミュニケーション力
成功する施工管理者には、優れたコミュニケーション能力が不可欠です。
多様な関係者との交渉や調整が頻繁に必要であり、そのスキルが高いと非常に有利です。
- 発注者
- 現場作業員
- さまざまな資機材業者
など、他にも数多くの関係者と効果的にコミュニケーションを取る必要があります。
優れたコミュニケーションスキルを持つ女性は、施工管理の現場で非常に有利です。
ノリの良い女性は気に入られますね。
施工管理が向いていない女性の特徴とは
では、逆に施工管理に向いていない女性の特徴についても解説します。
セクハラ、パワハラは絶対無理な人
セクハラ、パワハラに耐えられない人は施工管理は向いていません。
施工管理は男性ばかりの業界で、絶えず女性へのセクハラ、パワハラが起きています。
事務所でも現場でも、性的発言や厳しい暴言を吐かれ、耐えれず辞める人はたくさんいます。
施工管理を希望している人は、この実態をしっかりと把握した上で、自分の進む道を見直すのが賢明な判断だと言えます。
施工管理の世界で生き残っているのは、肝の据わった女性が多いです!
コミュニケーションが取りにくい人
コミュニケーションを取るのが苦手な人は正直厳しいです。
多くの人と連携を取り、スムーズなコミュニケーションが求められるこの仕事で、コミュニケーションが苦手な人は厳しい環境になるからです。
特に、話す機会が多い施工管理の仕事には、口頭でのコミュニケーション能力が最も重要。
他のコミュニケーション能力も不足していると、現場での協調性や工事の進捗に支障をきたす可能性が高く、向いていないと言われるケースが多いです。
汚れたりすることに耐えられない人
汚れることや肉体労働が苦手な女性は、施工管理の仕事に向いていません。
現場では、土や泥、砂埃といった汚れや肉体労働は避けられない環境です。
現場監督として働く場合、工事現場で直接指示を出さなければならない状況も多く、汚い環境でも仕事をして、汚れるリスクも覚悟の上で仕事をしなければなりません。
少しでも汚れることや肉体労働が苦手な女性には、施工管理は向いていません。
汚れない現場はありません!多少の汚れは覚悟がないと絶対に無理です!
きついと感じたら転職をするのも一つ
もし施工管理の仕事が合わないと感じた場合、転職は十分に考慮すべき選択肢です。
どれだけ頑張っても、職場環境や仕事内容、仕事量などが自分に合わない場合、精神的にも物理的にも健康を害します。
- 女性施工管理者が多い企業へ行く
- 女性へ優しい環境を提供している企業へ行く
- 施工管理以外の業務で培ったスキルを活かす
きついと感じたら、その原因をしっかりと分析し、必要であれば転職を検討することで、より生産的で幸せなキャリアを築くことができます。
施工管理から転職するポイント
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まとめ:女性で施工管理として働くのはきつい
施工管理の現場は、女性にとって多くの課題があります。
女性ならではの持ち味を活かしたり、見た目への自由度が高いなど、メリットがあるのも事実。
しかし、きつい理由やデメリットと比べると、圧倒的弱さを感じます。女性にはもっとキツイのが正解だという事が、実際に10年働いてきたからこそ分かります。
施工管理の道を選ぶ前に、これらの現実をしっかりと理解し、自分自身がこの業界でどう活躍したいのか、そのビジョンを持つことが大切です。
施工管理のプロとして、女性が現場で輝くためには、自分の強みを活かし、困難を乗り越える力を身につけることが求められます。